リスク回避で円が買い戻される性質も踏まえると、「関税→インフレ再加速→米国の利上げ→日米金利差拡大→円安」という一方向だけの経路は想定しづらく、急激な円高・円安は考えにくいと見ています。日米金利差は4%程度が続き、1ドル=150〜160円あたりのレンジが長く続いていくのではないかと予想しています。 ただ85年当時は日米貿易摩擦で明確に日本という相手がいて、円高・ドル安に誘導されました。現在の通貨安の相手は、日本だけでなく中国やグローバルサウスなど大勢います。現実的には「プラザ合意2.0」のようなことは難しいでしょう。 トランプ氏は、米国の輸出を増やし製造業の競争力を上げるためにドル安志向と言わ
【どうなる日本株】年内に日経平均4万3000円、「プラザ合意2.0」は起きそうになく、国内インフレが株高の追い風に
第一生命経済研究所・藤代宏一主席エコノミストに聞く(2)
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