それは、まったく空疎でしらけ切った会談だった。ペルーの首都リマで11月15日、16日に開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議終了後、現地時間の16日午後4時過ぎから行われた、ジョー・バイデン米大統領と習近平中国国家主席の「最後の首脳会談」である。 映像で見る限り、ホテルのだだっ広い室内で、バイデン大統領、習主席ともに、しかめっ面をしながら、紙に書いてあることを、互いにひたすら読み上げるだけだった。その間、バイデン大統領の両脇を固めたジェイク・サリバン安保担当補佐官と、アントニー・ブリンケン国務長官は、まるで石像のように固まった表情をしたままだ。それは、習主席の両脇を固めた蔡奇
バイデン大統領と習近平主席、互いに無表情のまま進んだ「最後の首脳会談」で唯一バイデン氏の頬が緩んだシーン
東アジア「深層取材ノート」(第258回)
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