歴史的な接戦になると予想された2024年の米大統領選だが、ふたを開けてみれば、共和党から出馬したドナルド・トランプ元大統領が予想外の大差を持って大統領の座に返り咲く見通しとなった。大統領経験者が落選後に返り咲けば、第22代と第24代を務めたグロバー・クリーブランド大統領(1837-1908年)以来、132年ぶりのことだ。 合わせて実施された連邦議会選でも、共和党が勝利して上院の議席の過半数を回復することになった。下院も制する公算が大きく、いわゆる「トリプルレッド」(大統領と議会の上院、下院のいずれも共和党が制する状態)になることがほぼ確実な情勢である。これでトランプ大統領が掲げる公約がスムーズ