ウクライナを侵略中のロシアは、当初の戦略目標を達成できないばかりか、ウクライナによるクルスク州への越境攻撃やロシア領内の武器弾薬庫などを目標とした無人機(ドローン)攻撃など戦況が混沌とする状況に直面している。 そのため、核兵器使用の敷居を一段と下げるドクトリン(基本原則)の見直しを行ったようである。 ウクライナに対する核による脅しを一段と強め、また西側諸国の支援、特に長距離ミサイルの使用条件緩和を阻止するとともに、米国を中心とするNATO(北大西洋条約機構)加盟国を分裂させることを意図した新たな試みと見られる。 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は9月25日、核兵器使用に関する基準を緩和する