前稿で防衛省・自衛隊内部に巣食う監察制度の形骸化、情報(および保全)の軽視、高級幹部教育・人事の欠陥、ならびに訓練の実態などについて記述し、倫理観の欠如を批判した。 出身母体の自衛隊がいざという時、国民の負託に応え得るためである。 ただ防衛省・自衛隊の名誉のために一言すれば、自衛隊は有事に備えるという特殊な任務のために、ほとんど国民との接触がない駐屯地・分屯地(海空自は基地と呼称)や演習場で教育・訓練に没頭している。 国民に成果が見えるのは災害派遣や海外で行う平和維持活動(PKO)等で活躍する姿でしかない。 このところ災害派遣が頻繁で、自衛隊の活躍は国民に好意をもって迎えられているが、自衛隊の