この1年間の月日は中東に戦争をもたらし、西側諸国と中国の貿易紛争のエスカレートをもたらし、7月13日には米国大統領選挙の最有力候補の暗殺未遂が起きた。 だが、金融市場に目を向ければ、不都合なことは何一つ起きていないと思うだろう。 どれほど人の血が流れようと、どれほど政治的な怨恨が募ろうと、ウォール街の関心を明るい経済ニュース以外の分野に向かわせることはできないようだ。 なるほど、景気後退への不安は今のところ杞憂に終わっているし、それにもかかわらずインフレ率は低下している。 その結果、米国や欧州、日本では株価が史上最高値かそれに近い水準で推移しており、新興国でも多くの株式市場が活況を呈している。