5月7日、ドイツの首都ベルリンにある図書館で、昨年まで同市の市長だった女性議員が男に襲撃され、後頭部などに痛みを訴え一時病院で手当を受けた。何らかの重い物体を入れた袋で背後から女性を殴りつけた、74歳の男が逮捕された。 襲撃の一報は、ドイツ国内だけではなくロイター通信など、主要欧米メディアでも速報された。被害者の怪我の程度も比較的軽く、死傷者もいない襲撃事件がなぜ、これだけの注目を集めたのか。それは、ドイツではこの事件に至る1週間の間に、政治家に対する同様の襲撃が3件も立て続けに起き、重傷を負った人もいたからだ。そして、政治家に対する暴力、並びに脅迫や暴言を伴う行為は、この数件にとどまらない。