戦闘様相を局地的に見ると、東部戦線のウクライナ地上軍のいくつかの防御陣地で、突破口が形成されそうな危機が迫っている。 というのも、十分な弾薬や必要な武器が前線に到着しない間、ロシアは戦勝記念日までに何としても戦果を挙げたいからだ。 両地上軍の攻防全般と東部戦線の攻防の実態はどうなのか。  ウクライナ軍の反転攻勢が止まり、ロシア地上軍はウクライナ軍と対峙する中で、北部から西部にわたる全線において攻撃を行っている。 米国の戦争研究所(ISW)が作成した「Russia's Invasion of Ukraine」の地図のロシア軍占拠地域の変化を概観すると、大きな変化はないように見える(図1参照)。