4月10日、米国時間のドル/円相場は1990年6月以来、34年ぶりとなる153円台まで上昇した。米国の3月消費者物価指数(CPI)が2月の前年比+3.2%から同+3.5%へ予想以上に加速したことを受けた動きだが、これを一過性の振れと見なすかどうかが今後の争点になる。 もとよりFRB(米連邦準備理事会)のパウエル議長はインフレ収束への道のりについて、「a bumpy path(でこぼこ道)」と表現してきた経緯がある。上振れたと言ってもまだ1か月分であり、まだ「でこぼこ道」の範疇だと抗弁する余地はあるだろう。 しかし、今回のCPIの押し上げにはガソリン価格と電気代が効いており、原油高の影響が可視化