台湾(中華民国)の総統は国家元首に相当し、米国の大統領などと同様に、国民による投票で直接選ばれます。総統は議院内閣制に基づく日本の首相とは異なり、議会の解散によって任期中に辞任に追い込まれることもありません。 権限も絶大です。外交や防衛、安全保障、両岸(中台)関係、重要な経済問題が総統の専管事項であり、陸海空3軍の最高司令官も兼ねています。 総統の任期は最長で連続2期8年です。李登輝政権下の1996年に初の総統直接選挙が実施されて以降、4人が総統を務めてきました。国民党と民進党という2大政党から交互に総統が選ばれてきたことがわかります。 国民党は、保守政党で中国との友好的関係を志向。一方の民進