ここで、「作詞家・村雨まさを」についても記さなくてはいけません。服部が自ら作詞をするときに用いた筆名だからです。 服部が昭和歌謡に導入しようとした洋楽は、ジャズ、ブルース、ブギウギに限らず、シャンソン、タンゴ、ルンバ、ボレロ、大陸メロディー等、多岐にわたっています。 そもそも、歌謡曲に新しいリズムや外国曲の要素を注入したかった服部としては、それを実現したくとも既成の作詞家と曲を作る場合には限界がありました。新たな道の開拓のため、さほど手垢のついていない作詞家や歌い手と組んだり、時には自ら作詞をこなして創作する、という道を選びました。 村雨&服部コンビという一人二役の代表曲は前述した『買物ブギー
作曲だけでなく作詞もこなした服部良一、華麗なる親族と次世代に継がれた遺産
没後30年、舶来風昭和歌謡の牽引者・服部良一の人と仕事、そして遺産(3)
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