ウクライナとロシアの戦争が膠着状態に陥る一方で、ヨーロッパとロシアの対立も続いている。こうした状況の下で、ヨーロッパとロシアの双方に顔が利くカザフスタンの存在感が高まっている。 まずヨーロッパとの関係では、脱炭素化に加えて、化石燃料の脱ロシア化を掲げる欧州連合(EU)が、カザフスタンとの連携の強化を図っている。 例えば、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、11月1日から2日にかけてカザフスタンとウズベキスタンを公式訪問し、双方の指導者と会談を行った。ヨーロッパの電力生産を支えるフランスの原子力発電だが、カザフスタンはその核燃料であるウランの世界最大の生産国であり、ウズベキスタンも世界第5