2024年の円相場見通しは、FRB(米連邦準備理事会)の利下げ時期と、これに伴う米金利低下を当て込んだ円高予想が支配的になりそうである。それは1年前にも見た光景だが、利上げ開始から丸2年が経過し、「今度こそはリセッションとそれに伴う利下げ」を信じて疑わない市場参加者はますます増えているように感じられる。 だが、過去の本欄でも繰り返し論じてきたように、真の問題は「利下げが到来したとして、どこまで円高が進むのか」だ。 FRBの利下げに応じて円高予想が流行しやすいのは過去の経験に基づくもので、これまで100%そうだったとは言えないものの、傾向的には否めないのも事実だ(図表①)。【図表①】 周知の通り
当然ではなくなった米利下げで円高の常識、「強い円」の歴史は繰り返すのか?
貿易赤字国として迎える利下げ局面、過度な円安が穏当な円安になる程度
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