東京六大学の選手取材で「一番打ちにくい投手は?」と聞くと、村田賢一の名前を挙げる者が多い。メディアの注目度やインパクトという面では違った名前も出てくるが、試合における実力では、六大学のナンバーワン投手と言っていいだろう。     村田は「被打率とかデータを見たら、(そうした評価は)驚くことではないです」と冷静に言う。おごりでも強がりでもない。 リーグ戦で本格的に投げ始めたのは3年生の春シーズンから。3年春が5勝1敗、秋が3勝0敗、4年春も3勝0敗。防御率は2.20(3年春)、1.50(3年秋)、0.80(4年春)とシーズンごとに数字が向上。この間、明大は85年ぶりとなるリーグ3連覇を果たし