2023年初頭から、「2023年は日独GDPが逆転する年になる可能性がある」という話題が注目を集めていた。2022年10月のIMF世界経済見通し(WEO)以降、「大幅に進んだ円安によって日本のドル建てGDPが顕著に縮小する」と見られていたことが背景にある。 その後、今年1月、4月、7月とWEOは更新され、いよいよ今月の改定では2023年以降、ドル建て名目GDPの絶対額に関して、日本がドイツに追い抜かれる見通しが示された(図表①)。【図表①】 図①で示しているように、日本のドル建て名目GDPは2021年から2022年にかけて一段切り下がっている。言うまでもなく歴史的な円安の結果であり、日独逆転は