「民主主義とは革命や内乱を防ぐ手段だ」と言ったのは、オーストリア学派のドイツ系米国経済学者、ハンス・ヘルマン・ホッペ教授(ネバダ大学ラスベガス校名誉教授)だった。 ところが、昨今の米議会を見ていると、議会制民主主義とは、党内造反を生み、少数派分子が行政機関をマヒさせ、対外公約まで破棄するような事態を招く無用の長物に成り下がっている。 もっとも、一度は米国では大統領だったドナルド・トランプ氏が「民主主義の敵」だとして司直の裁きを受けようとしているのだから、議会が一部の跳ね上がりによってカオスに陥っていてもそれほど驚くべきではないかもしれない。 民主主義とは無縁な一党独裁国家の中国をはじめ世界の独裁