困ったことに、行動遺伝学は何かとタブー視されがちです。 行動遺伝学の基礎を創ったフランシス・ゴールトンは、人間の才能がどのように遺伝していくのかについて、強い興味を抱いていました。生物統計学の祖でもあったゴールトンは、同じ家系に同じような才能をもった人間が生まれやすいことを統計学的に明らかにしました。これが、19世紀後半のことです。 優秀な形質を持つ人間は遺伝によって生み出される。同様に、何らかの欠陥のある形質を持つ人間も遺伝によって生み出される。したがって、そのような人間は断種してしまえばいい。そうすれば社会はより良いものとなる。優生学とは、そのような考え方です。 行動遺伝学は、優生学の末裔
行動遺伝学が暴く「努力できるかどうか」も遺伝するという残念な現実
ヒトは自身の個性と能力、すなわち才能をいかにして発揮していくのか
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