2023年7月28日、日本銀行は、イールドカーブ・コントロール政策(従来の日本銀行が金融政策の対象としてきた政策金利だけでなく、長短金利全般の水準を操作する政策。以下、YCC)の柔軟化を決定した。10年国債利回りの上限は0.5%をめどとするものの、1.0%までの上昇は事実上容認するというものだ。日本銀行は、0.0%±0.5%という旗は降ろさないものの、いずれ形骸化してくるに違いない。 日本銀行は、従来の方針であれば、長期金利の上昇を抑えるために0.5%という低い利回り水準の国債を大量に市場から購入しなければならなかった。しかし、これからは、1.0%になるまで柔軟に対応できるようになる。そのため