揚水発電(pumping-up hydraulicpower generation)は人類が発明した画期的な大規模蓄電施設である。 原理はシンプルだ。高低差をもつ上部と下部の2つの調整池を建設し、これらを水路で連結し、中間部の発電所で発電する。これにより、夜間電力の余裕分によって下部調整池より上部調整池に水を汲み上げ貯蔵、昼間の電力ピーク時に上部調整池から下部調整池に水を流下させて発電することで、日変動の調整と安定供給に役立っている(図1)。一体誰が最初に考えたか定かではないが、大電力消費地を賄う救世主となっていることは間違いない。 ただ、揚水発電の発電効率についても留意する必要がある。「揚水