6月17日に配信した『2000兆円の家計金融資産が外貨に流れて起きる、為替と金利のリスクシナリオ』では、政府・与党が目指す「資産運用立国」の結果、家計金融資産の構成が変化してくれば、今後の為替・金利市場にとって重要な影響を持つ可能性があることを議論した。 それを考える際に、重要な資料となるのは日銀が四半期に1回公表する「資金循環統計」だ。ちょうど6月27日に2023年3月末時点の最新データに更新されているので、改めて現状を把握しておきたい。 家計金融資産は2042.8兆円と過去最高を更新した。図表①は2023年3月末時点の数字を、2022年12月末および2000年3月末の数字と比較したものだ