年末年始時点ではごく少数だった円安予想の筆者から見ても、想定以上のハイペースで円安・ドル高が進んでいる。 現在の円安相場のドライバーは需給というよりも金利・物価動向の影響が大きそうである。既報の通り、5月22日にはイングランド銀行(BOE)およびノルウェー国立銀行がともに市場予想の+25bpを超える+50bpの利上げに踏み切ったことがサプライズを呼んだ。 日本の視点に立てば、せっかく需給面で貿易赤字が縮小過程に入り、円安圧力が落ち着いたところで海外のインフレ懸念が再燃し、内外金利格差から円安圧力が復活してしまった構図になる(図表①)。【図表①】 元より筆者はキャリー取引を行う環境が整いそうであ
勢いづく円安相場、前回の「円安バブル」と今回の「悪い円安論」は何が違うか
膨大な貿易黒字を背景にした円買い実需があった2005〜07年に対して今回は……
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