一息つけるはずだった。 ところが、5月28日に決選投票が行われたトルコの大統領選挙では、投資家の予想を覆してレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が再選を果たし、この国の経済的な病が悪化した。 トルコリラの対米ドル相場はこの2週間で5%下落し、1ドル=21リラまで落ち込んだ。 トルコ政府はリラ相場を下支えしようとしているものの、一部のエコノミストは年末までに1ドル=30リラに達する可能性もあると考えている。 預金者と投資家がそろってリラ離れを起こしているため、中央銀行の純外貨準備高も減少し、今ではマイナスに陥っている。 このような苦境は常軌を逸した金融政策の症状だ。 2021年にはインフレ圧
新たな局面に入るトルコの経済実験
狂気の金融政策、エルドアン大統領の再選でどうなる?
2023.6.7(水)
The Economist
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