[ウクライナ中部クリヴィー・リフ発]決して屈強とは言えない中年太りの男たちが草むらに身を隠し、訓練用の旧ソ連製AK-47の模擬銃を構える。17人の領土防衛隊員は攻撃と防御チームの二手に分かれ、突撃訓練を行っていた。 摂氏22度の快晴。男たちの顔は赤みを帯び、「ハー、ハー」と息が上がる。くたびれたカーキー色のTシャツに汗がにじむ。 AK-47を発射する時は「タタタタタッ」と口で音を出し、石ころが手榴弾代わりだ。爆発音は「ボーン」と大きな声を出す。攻撃チームの7人は模擬のAK-47と旧ソ連製対戦車擲弾発射器RPG-22を使いながら、防御チームを後退させ、建物内に逃げ込んだところを手榴弾で無力化させる