韓国のドキュメンタリー映画『文在寅です』を見に行った。元駐韓大使の武藤正敏さんが書かれていた記事を読んで興味を持ったのと、中央日報の調査報道(5月24日)によって、文在寅の任期中、映画製作に1億ウォンの支援を受けていたというニュースを読んで、見たいと思ったのだ。こんなきな臭い映画、見に行かないわけにはいかない。 というのも、筆者は元来、ドキュメンタリー映画が好きなのである。他媒体では映画を紹介する記事を多く書いてもいる。原一男の『ゆきゆきて神軍』(1987)は何度見ても傑作だと思うし、ジョシュア・オッペンハイマーの『アクト・オブ・キリング』(2014)には戦慄したし、最近だと、森達也の『FAK