日銀・植田総裁の初会合を経て、円金利の低位安定が確認された後、ドル/円相場は年初来高値となる138円付近まで急騰した。 その後、5月2~3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ停止が示唆され、5月4日の欧州中央銀行(ECB)政策理事会でも利上げ幅の縮小が決定されるなど、欧米中銀のハト派傾斜が顕著になったが、本稿執筆時点のドル/円相場は134~135円付近で推移している。 多くの為替市場参加者は「思ったほど円高にならない」と感じているのではないだろうか。 年末年始時点では、「年央にかけて米連邦準備理事会(FRB)が利上げを停止する。これに伴って日米金利差も縮小し、ドル/円相場も反転する」と