このように、脳の中ではまず無意識的な活動があり、その後に意識的な活動に移行していく。そして、この無意識の活動は意識とは関係のない処理によって起きる。モチベーションの動きを理解するためには、無意識の活動を理解する必要があります。 私の行っている脳の「統計学習」という研究分野の中に、「不確実性の計算」があります。ここで言う不確実性とは「難しさ」や「分からなさ」です。 高い不確実性を受け続けると、脳は嫌気がさしてやる気を失う。逆に、あまり簡単なことばかりやらされると、飽きて嫌気がさしてくる。この不確実性のバランスを「ゆらぎ」と呼びますが、ゆらぎをうまく使うと、不確実性で予測できない新しさに興味を持ち