3月27日、2人の“馬さん”が同じ日に中国本土に里帰りした。1人は馬英九、台湾の元総統だ。もう1人は馬雲(ジャック・マー)、中国最大手IT総合企業・アリババの創始者。だが、彼らの里帰りは必ずしも喜びに満ちたものには見えない。 馬英九の訪中は、1949年に国共内戦で国民党が敗北して台湾に政権を移して以来、初めて中華民国総統経験者が大陸を訪問したことになる(厳密にいえば、国共内戦末期に一時的に総統代理を務めた李宗仁が1965年に中国本土の土を踏んでいる)。 馬英九の訪中は、4月5日の墓掃除の日である「清明節」に合わせた湖南の祖先の墓参りが表向きの主な目的だった。台湾の学生たち約20人を随行して、上