中国の偵察気球の米国領空への侵入と米軍戦闘機による撃墜が国際的な波紋を広げている。 米国が同種の中国の偵察気球の他国領空への侵入を最初に公式に確認したのは、2020年6月に日本の東北地方上空を飛行した時だったことが明らかになっている。だが日本政府は、公式にはこの中国気球を単なる「飛行物体」としてしか認めていない。日本の中国に対する曖昧な態度が改めて国際的な注視を浴びる原因にもなりそうだ。 2月4日、米軍のF22戦闘機がサウスカロライナ州沖の米国領空で中国の偵察気球を撃墜した。米国政府が1月末から領空侵犯の警告を発していた偵察気球で、同気球が米軍の最新鋭の大陸間弾道ミサイル(ICBM)基地のある