昨年12月の金門島への取材(「中国が目と鼻の先の「台湾」、中国人観光客を待ちわびる金門島の現実」)を終えて新年を迎えた後、中華民国(台湾)にとっての北の砦である馬祖列島(中国本土の福建省福州市まで直線距離で約60キロ、北側の黄岐半島までは約16キロ)にも行かなくては、と使命感のようなものが湧きあがり、旧正月前のチケットを手にした。 訪れる前は、どれほど辺鄙な島なのだろうかと心配していた。「馬祖列島にはコンビニもなく、あるのは台湾の国軍兵士や海巡署(日本の海上保安庁にあたる)相手の個人商店くらいだから、食事にも不便しますよ」などと聞いていたからだ。 1月11日の早朝、台北松山空港で、軍事訓練に向