東京都の個性溢れる11の有人島の中でも、他にはない特徴を持つ「利島」。特筆すべきなのが、島外出身者の住民、いわゆる「Iターン移住者」が多いこと。その割合は、島民全体の半分以上、20~40代に限れば、なんと8割超に及ぶ。なぜ人口約300人の小さな離島に、Iターン移住者が集うのか。その背景には、同島ならではの住民気質があった。 この50年間で、島の中学校を卒業したのは、たった100人ほど。利島でも、他の離島と同様に少子化が進み、そもそも島を維持するにはIターン移住者に頼らざるを得ない現状がある。とはいえ、なぜ多くの移住者が利島に訪れるのか。その謎を解き明かそうと、実際に内地から同島に移り住んだ