ロシアの文豪、トルストイの『アンナ・カレーニナ』。作品が長く、また登場人物が多岐にわたり難解と言われるが、おおざっぱに言えば、エリート官僚カレーニンの美人妻アンナがイケメン貴族のヴロンスキーと不倫して最後は自殺する物語である。この歴史的名著をゴシップ好きの主婦が読み解く"超書評"の後編。自殺したアンナのセリフや美しさの描写は強烈で、稲妻のようにまぶしかった。 アンナの兄のオブロンスキー(アンナの恋人ヴロンスキーと名前が似ているから紛らわしい)は、とにかく出てくるだけで面白いおじさん。女好きで、陽気で華やかなキャラクターだ。 物語の冒頭、オブロンスキーがレストランで牡蠣を食べるシーンは最高だ。オ