スリランカは大規模な貧困、インフレ、燃料不足に見舞われ、首相は、国が「破産」したと宣言した。10万人規模のデモが起きて大統領府になだれ込んだ。ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領はモルディブに逃亡したのち、辞任を表明した。 スリランカのインフレ率は6月に54.6%となっていた。5月以降だけで、食品価格は80%、交通機関の料金は128%上昇した。 日本ではこの破綻の原因として「中国の債務の罠に嵌った」とする報道があったが、これは当たらない。 スリランカが海外からの借り入れに頼り無謀な投資を続けてきたのは事実だが、中国の債務はスリランカの債務全体の1割に過ぎない。中国はむしろ、親中的なスリランカの政権を2