日本経済の長期停滞は「失われた30年」とも言われるようになりました。発端は、昭和の終わりから平成にかけてのバブルであり、その処理に失敗したことにあります。 1986年に162%だった日本の民間債務比率(民間債務総額÷名目国内総生産)は、3年後の1989年には200%の大台を突破しました。不動産向けを中心に銀行はどんどん貸し付けを増やしました。 ですが、1990年のバブル崩壊に直面してからも、その比率は下がりませんでした。不良債権の増加を糊塗したい銀行が、実質倒産企業の利払い分まで融資したからです。追い貸しです。バブル崩壊後も債務比率が増加したのはこのためです。 データを見ると、いま似たような動