人が生きるこの世の中の裏側に、幽かなものが棲む冥(くら)い闇の異界がある。霊とは神々が零落した存在で、神とは姿を隠す「かくれみ」からきている。だが、姿を隠したままではいられず、表に出てくるものもいる。霊などが表に出て人に乗り移ることを憑依という。人に取り憑く霊は様々で、悪魔によるものは悪魔憑き、狐によるものは狐憑きなどといわれている。