たまには権力者をご紹介しようか。『続日本後紀』巻十三の承和十年(八四三)七月庚戌条(二十三日)は、致仕(ちし/官職を退いて引退すること)左大臣藤原緒嗣(おつぐ)の薨去を、次のように記している。