太古の昔から、戦争、飢餓、疫病が人間の生存を脅かしてきた。なかでも疫病は人間の大敵といえる。いったん猛威を振るえば、犠牲者の数は戦争の比ではない。日本では、災害や疫病などの国難の原因は為政者の資質により引き起こされるといった風潮があり、責任を感じた聖武天皇は仏教への帰依を深め、日本各地に国分寺を建立。また、東大寺盧舎那仏座像の建造を命じた。