南アジアの大国インドは、伝統的に非同盟、全方位外交を志向してきた。しかし近年、特に米国との関係強化に積極的に取り組んでいる。その大きな理由は、「一帯一路」構想に基づき、アジア・太平洋と中東・アフリカ・ヨーロッパを結ぶシーレーンの中央に位置するインド洋への海洋進出を拡大・活発化させ、また、陸上における国境紛争を引き起こしている中国からの脅威の増大に対し協力連携して対抗するためだ。