水平線まで延びる緑青。層をなして重なりあう雲の継ぎ目からのぞく天の青。樺太の海岸で出会った、海と空のふたつの青に、賢治は「トシの特性」を見る。そして、その「青いところのはて」にトシがいると感じるのだ。