日本最東端の市である北海道根室市で、2011年2月に戸籍事務をコンピューターで管理する戸籍情報システムの運用が始まった。  移行作業のスタートは2010年6月。そこから、わずか8カ月という驚異的なスピードで電算システムの運用開始にこぎ着けた同市役所市民環境課の竹脇秀斗課長と戸籍事務の実務に携わる長谷部裕美子主査に話を聞いた。 根室市の市民環境課の壁際の書架には、地区ごとにステンレス製の表紙で綴じた戸籍台帳240冊がずらりと並ぶ。台帳には根室市1万5389戸・3万6426人と北方領土の67件133人の戸籍が保存されている。背表紙には手書きの町名表示がビニールテープで丁寧に貼られていて、長い年月に