包丁はもともと「庖丁」と書いていた。「庖」は、台所を意味する「厨(くりや)」と同じ意味。「丁」は、馬の世話をする「馬丁」、庭を手入れする「園丁」といった言葉があるように、使用人を指す語だった。つまり、「庖丁」とは、厨房の仕事に従事する者、つまり料理人のことを指していた。