顧客の生の声を聞き、ビジネスモデルの事業化可能性を高める

 Stage3の「ビジネスモデル仮説検証」は、起業家人材を養成するWASEDA-EDGEの中核的な科目だ。ビジネスプランを作ることで終わらせず、顧客インタビューを実施。顧客の生の声に基づいてビジネスモデルの仮説検証を繰り返し、どのようにしてプランをブラッシュアップしていくのかを体験する。

図 ビジネスモデル仮説検証プログラム(顧客開発プロセス)

 具体的には、まず「ビジネスモデルキャンバス」と呼ぶビジネスモデルを記述するためのフレームワークを用い、提供する価値、顧客セグメント、コスト構造、収益の流れ、キーとなるパートナーなどを可視化する(1)。そのうえで顧客を訪問して想定した顧客課題の有無や重要度、解決の切実さを聞き、ビジネスモデルキャンバスで設定した仮説の妥当性を検証する(2)。その結果、必要に応じてビジネスモデルを見直す(3)。そしてそれを授業で発表し、ディスカッションする(4)。こうした仮説検証を重ねて、ビジネスモデルの事業化可能性を高めていく。

 起業家人材を育成する最初の大きな一歩は、起業意欲を高め、コミュニケーションやアイデア創出、ビジネスモデル構築のスキルを教育によって高めること。次なるステップは、それらのスキルを使って、実際に事業を起こしてみることだ。WASEDA EDGEに引き続き2017年からスタートした「WASEDA EDGE-NEXT」では、上記のカリキュラムに加えて、さらに実践的なカリキュラムを開発中だ。その内容を次回紹介する。