前回の昼活は昼寝をご紹介しました。でも、せっかくの昼休み、少し身体を動かしてリフレッシュしたいというビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。 特にデスクワーク中心の仕事だと、長時間、同じ姿勢でいるため、肩こりや腰痛や、運動不足になりがちなので、軽く身体を動かすのもおすすめです。 そこで今回は、簡単に楽しくデスク周りでできるエクササイズをご紹介しましょう。
厚生労働省が発表した「平成20年技術革新と労働に関する実態調査結果の概況」によると、コンピュータ機器を使用することに対する精神的な疲労やストレスを「感じている」とするビジネスパーソンの割合は34.6%にのぼります。
また、何らかの身体的な疲労やストレスを感じている人は68.6%にのぼり、「目の疲れを訴える者が増えた」とする事業所の割合は22.7%、「肩のこり等の身体的な疲労を訴える者が増えた」は18.6%、「精神的ストレスを訴える者が増えた」は6.9% となっています。
同じく厚生労働省が行った別の調査では、男性では「腰痛」が最も高く、次いで「肩こり」、女性では「肩こり」「腰痛」の順に自覚症状を訴えています。(平成22年国民生活基礎調査の概況 )
特にデスクワーク中心のビジネスパーソンにとっては、肩こりや腰痛など何らかの症状を抱えている人が多いようです。
いきなりエクササイズをといわれても、なかなかできないものです。
簡単といわれているものでも、いつの間にかしなくなってしまうという経験をお持ちでは?
筆者も、何度か「簡単」と言われるものにトライしたものの、エクササイズ方法が載っている雑誌などを常に置いておくわけにもいかず、そのうちその仕方を忘れてしまってやらなくなる、というパターンを繰り返していました。
そこでおすすめが、動画とセットで行うエクササイズ。しかも、1つのエクササイズが2〜3分、簡単な動作で行えるとあれば、楽しく続けられそうです。
今回はコナミスポーツ&ライフに協力を得て、「運動できない」さん、「学生時代はスリムでした」さん、「痩せていた時代などなかった」さんの3人にぴったりのエクササイズを紹介してもらいました。
日々デスクワーク中心で、ほぼPCの前に座っているという「運動できない」さん。子供の頃から運動は苦手で、体育は「とりあえず参加」している派。
20代後半から5〜6年はジョギングをしていたこともあり、身体を動かすこと自体は嫌いではないものの、激しい運動や球技などは避けてきたといいます。
長く続いたジョギングも、最近はご無沙汰気味。駅の階段などで勢いよく昇ることができず、一日出歩くとぐったりと疲れてしまうことから、最近は運動不足を痛感。また、長時間にわたりPCの前にいることが多く、肩こりにも悩まされいるといいます。
雑誌などに載っているエクササイズを見ると試してみるものの、すぐに忘れてしまい、続いた試しがないのだとか。
そこでコナミスポーツ&ライフのインストラクター、井関さん(以下、井関さん)は、自分のデスクでできる、凝り固まった姿勢をほぐす簡単エクササイズを教えてくれました。
←手を伸ばして後ろに持っていきます。その時、肩甲骨を引き寄せるように、そして肩を下げるように意識するのがポイントです。
→今度は、その手を前に持ってきます。自分のおへそを覗きこむようにして、あまりぎゅっとまるめず、軽く背中を丸めるようにします。背中の筋肉が伸びるのを感じられればOKです。呼吸を止めないようにするのがポイント!
「気持ちよくゆる〜いエクササイズ」〜これなら簡単。誰でも覚えられる編〜
朝からPCとにらめっこで、気づけばもうお昼!では肩も凝ります。「誰でも覚えられる」エクササイズは、伸びたりまるまったりするだけです。
学生時代はテニスをしたりと活発だった「学生時代はスリムでした」さん。「ご飯は遅い時間に帰っても、しっかり作って食べます。
とにかく白米が大好きで、2膳食べてしまうことも。学生時代はそれでも太らなかったのですが、最近はウォーキングをしていても、お腹まわりにお肉がついてしまって…」とお悩み中。
「痩せたい」願望はあるものの、ダイエットがうまくいかないといいます。
井関さんは「どうしても遅い時間に食べたいのなら、ご飯を少なめ、お味噌汁を多めにするなど、汁物でお腹を満たすことを考えて」とアドバイス。そうすることで、胃に対する負担も軽減します。
また、「学生時代はスリムでした」さんは、ダイエットをする際に、「◯キロ痩せる」など、大きな目標を立てがちだったので、
「とりあえず、ご飯を1膳だけにしてみるとか、すぐに実現できそうな目標を立てたり、あとは友達に『私、ダイエット中なの』というなど周囲を巻き込むといいですよ」とのこと。
どうしても、出張先のおみやげをいただくと、断れずに食べていたという彼女も「それならできます!」と明るく宣言していました。
←椅子に浅く座って上半身を背もたれに少し寄りかかって、両膝をゆっくり上げ下げます。下腹部のお肉が引き締まりますね。
→座った状態で片足だけ前に伸ばします。その状態で、上半身をぐっと前に倒します。太ももの後ろの筋肉が伸びていることを意識してみてください。
←今度は座った状態で、手は膝の上に乗せます。骨盤を後ろに倒さないでぐーっと上半身を丸めましょう。その時、自分のお腹を覗きこむようにします。これだけで腹筋運動をしていることになるんですよ!
「座ったままでこっそりダイエット!」〜オフィスでできる簡単運動編〜
食べるのが大好き! 体を動かしていても、摂取カロリーが上回ってしまう…。ダイエットは何度も失敗。それは「大きな目標を立てているから」。そこで「小さい目標
を一つずつクリアすれば、達成感が味わる」とアドバイス。
しかも、周囲に内緒でエクササイズできるのが「座ったままでこっそりダイエット」。オフィスで簡単な運動とストレッチをすれば、リフレッシュにもダイエットにもなり、まさしく一石二鳥!?
「そうですね。子供の頃からずっと太っていて、痩せていたことなどなかったですね」
180センチ以上と長身のせいか、すごく太っているようには見えないものの、存在感は十分。「実家が居酒屋で普段は手伝っています。
料理人って、空腹でも満腹でも味覚が劣るんですよ。だから、常に一定の状態にしておく必要があるんです。それ以外に、3度の食事はきちんと摂りますから、どうしても太ってしまうし、痩せることもできないんですよね」
そこで井関さんは、これまでよりも少し負荷がかかるエクササイズを何パターンか紹介してくれました。
「痩せた時代などなかった」さんは、子供の頃に剣道を習っていたそうで、身体を動かすことは苦ではない様子。
「えっ、こんなに単なの?」と言いつつ、負荷はきちんとかかっているようで、始めた直後から額に汗が吹き出していました。
どうしても太ってしまう、もう少し身体を動かしたい、という方にはこちらのエクササイズがおすすめです。
←椅子に座ったまま、片足を上げてそのまま前に伸ばします。ピンと伸ばしきったら、膝を曲げて元に戻します。これを両足とも行いましょう。
→今度は椅子に座った状態で片足を前に伸ばし、つま先を手で触ってみてください。足と背中の縮まっていた筋肉が、これをやることで、かなり伸びます。
←椅子の後ろに立ち、背もたれに軽く手を乗せます。その状態で、つま先立ちをします。つま先立ちをしたら、下りて…を繰り返します。
つま先立ちするときは、頭の更に上から吊られていることを意識してみてください。
←つま先は目一杯上げなくても大丈夫。できる範囲から始めましょう!
「日常生活に紐づけてエクササイズ」〜体重をうまく利用してひきしめ運動編〜
日本男性に多い腰痛。腰に原因と思いきや、腹筋が衰えてきた証拠なのだとか。でも、いわゆる「腹筋運動」は腰への負荷も大きく、おすすめではありません。
さらに、太っていれば体重を支えるのも一苦労。ちょっとしたことで「足が痛い」のは、足の筋肉が弱ってきているから。そんな人には「日常生活に紐付いたエクササイズ」がオススメです。
簡単なのに、負荷がしっかりかかったエクササイズはちょっとやるだけで運動した感も十分得られます。筋肉を動かすことで体が引き締まり、血行もよくなります。
一つひとつはとっても簡単。昼休みに、動画をしっかりみながらエクササイズをしてみてください。
同僚などと一緒にやってみると、長続きするかもしれませんね。
しかも、今回ご紹介したエクササイズはどれもちょっとした時間にできるものばかり。
昼休み以外にも、疲れたなぁと感じたら、「運動できない」さんがトライした、肩のコリをほぐす運動をしてみたり、立ったときに足を90度に曲げる運動をしてみたりするのもおすすめです。
ストレス解消にも良いエクササイズ、ぜひ昼休みに、お仕事の合間に試してみてください!