例年、先行して大企業製造業において春闘が妥結する。自動車総連、電機連合、JAM(ものづくり産業労働組合)、基幹労連、全電線の5つの産業別労働組合より構成される金属労協は、大企業製造業54社におけるベースアップの要求・回答状況をとりまとめている。 2023年と2024年の2年連続で、ベースアップは組合側の要求額、そして経営側の回答額ともに、断層を伴って膨らんでいる。 まず、組合側による要求額の平均をみると、2022年に3318円であったが、2023年に8280円、そして2024年には14975円へと急速に膨らんだ。前年比でみれば、2023年は約2.5倍、2024年は約1.8倍だ。 組合側の強気な