そもそも、教員の人手不足の背景は、正規の教員採用者数を意図的に減らしている結果です。子どもの数が減っていますから、自治体は解雇規制がある正規職員の採用数を減らしてきました。減少した分の正規職員の数は、「非正規採用者」つまり非常勤講師や再任用短時間勤務職員で埋めることになります。 昨今の教員不足の本質は、雇用の調整弁である「非正規採用者」が減っているところにあります。彼らは正規採用者に比べても給料が安く、雇用も調節可能ですから自治体にとっては都合の良い存在でした。自治体の方針にもよりますが、全国の小中学校における非正規教員の割合は1〜2割。かつては正規採用で不合格になった人が非常勤講師として働い