中小製造業のデジタル化は道半ばだ。だが、思い切って着手し、成果をあげてきた企業も存在する。このことは前回までの2本の記事で紹介してきた通りだ。 今回は、日本政策金融公庫総合研究所が調査した4社の取り組みを踏まえ、中小製造業がデジタル化を推進していくためのポイントを五つ挙げたい。 ポイントの一つ目は、経営者がビジョンを示すことである。デジタル化は手段であって目的ではない。経営者はまずデジタル化によって何を成し遂げたいのか、自社をどのように変革していきたいのかを従業員に示す必要がある。これまでの経験や慣習にとらわれず、ゼロベースで将来を考えるようにしたい。 気をつけたいのは、右へ倣え、流行に後れる