ロシア中銀は10月30日に開催した会合で、政策金利(キーレート)を2%ポイント引き上げて年15%とした。ロシア中銀は今年7月の会合で利上げに転じて以降、インフレの加速を受けて、金融引き締めを強化している。消費者物価は今年4月にボトムアウトして以降、直近10月時点で前年比6.7%まで上昇が加速した(図表1)。【図表1 ロシアの政策金利と消費者物価】 直後の11月7日に、ロシア中銀は年内で最後となる「金融政策レポート」を発表した。この中でロシア中銀は、インフレの加速について興味深い指摘をしている。中銀は、まずインフレの主因が供給能力を凌駕する需要にあると指摘したうえで、その供給能力が通貨ルーブルの
ルーブル高と財政拡張の実現、矛盾した政策目標を課されたロシア中銀の悲哀
インフレ退治のために利上げを続ける中銀の足を引っ張るプーチン政権の矛盾
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