豪雨災害の影に隠れ、未検証のまま3年が経過した「水利権」問題がある。しかも、それが2020年7月の豪雨災害を拡大させた可能性がある。 そのため、国土交通省が電源開発株式会社(以後、電源開発)に水利権を許可した球磨川の発電専用「瀬戸石ダム」(熊本県芦北町/球磨村)について、熊本県内の住民団体が問題を問い続けている。 水利権と豪雨災害がどう関係するのか、順に話を進めることにする。 発電専用ダムは治水機能を持たない。それどころか、発電のために、川を堰き止め、水位を高めることが求められている。そこで、河川法は、そのような工作物が災害の原因とならないよう、水利権(第23条)を許可する際は、同時に工作物の
熊本・球磨川の災害の影に隠される瀬戸石ダムの「構造令」違反問題
【川から考える日本】流域住民を守らなかった国、電源開発の姿勢
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