私は常に悲観論者なのではない。 リーマンショックから6か月後の2009年3月、米国でも日本でも「大恐慌」の襲来を予言する本が売れていた頃に、「日本復活の最終シナリオ 太陽経済を主導せよ」(朝日新聞出版)を出版した。 その第1章に「戦前型大恐慌が起きない理由」を説明した。 当時の私が「リーマンショックから戦前型大恐慌が起きない」と正しく予言した理由は2つあった。 一つには、当時の米国ではリーマンショックに対する「巨大災害対応措置」が迅速に、しかも党派を超えた「ワンチーム」で行われたからだ。  具体的には、リーマンショックが起きた時のブッシュ(子)政権において、銀行預金と金融機関を保護して「金融恐