6月14日、欧州連合(EU)の執行部局である欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長と、南米チリのガブリエル・ボリッチ大統領は、チリの首都サンチャゴで共同記者会見に臨んだ。その際、フォンデアライエン委員長は、いわゆる「グローバル・ゲートウェイ」構想に基づき、チリに対して多額の投資を行うと発表した。 グローバル・ゲートウェイ構想とは、EUが2021年から27年までの7年間に3000億ユーロ(約45兆円)の資金枠を設けて、途上国の脱炭素化やデジタル化をサポートするというものである。中国の「一帯一路」構想に対抗して設けられた性格が強く、いわばEU版の「一帯一路」構想と称しても差し支えない構想だ