「体」や「身体」という表記は、どちらかというと物質的なものだ、と僕は感じています。血液が流れていて、筋肉が動いている。だから、「体」や「身体」は医学や生理学的なイメージを与えかねない表現です。 それに対して、僕の研究対象である「からだ」は、主観的なもので、自分自身の頭の中にある「からだ」というイメージです。「これが自分の『からだ』だ」と自分で認識できるもの。物質的な「身体」よりもずっと柔らかなイメージを持っています。 以下のイメージ図にあるように、体験者には、手のひらを下にした状態で右手をテーブルの上に置いてもらいます。体験者から右手が見えないよう、衝立で隠します。そして、衝立の横、体験者が見え